サボる心理「社会的手抜き(リンゲルマン効果)」に隠された真実

PSYCHOLOGY
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今回ゼノンの継承者では、サボる心理「社会的手抜き(リンゲルマン効果)」に隠された真実を説明します。

  • なぜ学校・仕事をサボるのか
  • そもそもサボるのはいけないのか

サボることは社会で必ず起きる「心理」です。その隠された真実を、若者の多くは気付いているためサボりに徹します。サボる心理を知れば、あなたは社会的手抜き(リンゲルマン効果)の隠された真実を理解し、解決策を導きだすはずです。

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サボる心理

集団社会の中で、どうあがいても自分だけが評価されないこと、どんなに努力してもそれに伴った報酬がないこと、他者も同じようにサボっていることに気付いているのがサボる心理です。

サボる心理:その1

どうあがいても自分だけが評価されないことに気付いている。

学校をサボったり、授業をサボったりする若者は、どうあがいても自分の評価があがらないことを知っています。日本は同調圧力が特に強いため、暗黙の了解にあるカースト制度に逆らえないのです。特に、勝手にできあがってしまったカースト制度の最下位にいる人物はそれを潜在的に気付いています。

仮病を装い会社をサボったり、仕事をするふりをしてサボっている大人へと成長した若者は顕在的に「どうあがいても自分だけが評価されないこと」を理解しています。

サボる心理:その2

どんなに努力をしてもそれに伴った報酬がないことを気付いている。

努力して学校に登校しても、努力して学校で自分の意見を主張しても、それに伴った報酬がないことを理解しています。暗黙の了解にできあがったカースト制度の前では、いくらもがいても立場は好転しない。蜘蛛の巣のようにもがけばもがくほど絡まっていきます。仮に階級が上がっても、次の誰かが最下位になるのを罪悪感の目で見続けなければならないことを潜在的に気付いています。

多くの従業員がいる中で仕事をがんばった、誰よりも真面目に仕事をがんばった若者は、「どんなに努力してもそれに伴った報酬がないこと」を顕在的に理解します。自分が頑張って会社の利益を生んだところで、それは全体評価になると気付きます。

サボる心理:3

他者も同じようにサボっていることを気付いている。
誰かに助けを求めても見てみぬふり、先生に助けを求めても見てみぬふり、他者も同じようにサボっていることを気付いています。カースト制度の最上位の者には逆らえないため、助けられないことを集団は理解しています。勇気を出して手を差し伸べてしまったら、明日は我が身ということに気付いています。

優秀な会社員や上司がいる環境で、多少サボっても報酬に変動はない、残業してがんばったふりをしてサボることが直接報酬に変化を加える、「他者も同じようにサボっていること」を顕在的に理解します。

以上が若者がサボる心理です。

サボる心理を知っただけでは、まだ、あなたの解決策は見つからないでしょう。サボる人が顕在・潜在的に気付いている「社会的手抜き(リンゲルマン効果)」をご存じでしょうか。これは人の心理で、まさにサボる真の心理と言えます。次に社会的手抜き(リンゲルマン効果)について紹介します。

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社会的手抜き(リンゲルマン効果)

集団作業を行うとき、人数が増えるほど1人当たりのパフォーマンス値が落ちていき、サボり現象が発生しますこれを社会的手抜き(リンゲルマン効果)といいます。

人は集団で働きます。集団の方が生産性が良いからです。しかし、どうでしょうか。次の事例から社会的手抜きを見てみましょう。

1913年、ドイツのリンゲルマンという農学者が綱引きでの牽引力を測定する実験を行いました。実験の結果、1人のときは100%、2人のときは93%、3人で85%、最終的に8人で49%になり、一人当たりのパフォーマンス値は半分以下まで低下しました。社会的手抜きの心理がこの実験で見つかり、農学者の名をとってリンゲルマン効果と呼ばれました。

学校の勉強:例

「自分の所属するクラスの成績が、他のクラスより劣っています。」それは、つまり平均したクラスの成績が低いということです。

クラスの成績をクラスの責任と捉えて自分の責任と捉えない心理が多いとき、1人当たりのパフォーマンス値は変化しにくい状態に陥り、クラス全体の成績も変化しにくいのです。

労働の生産性:例

同調圧力の強い日本では、労働コストに対して他国より生産性が特に低いです。自分の労働力は会社利益の評価になりますが、自分の評価に直ぐ反映されません。

年功序列が根付けば、さらに、努力しても無駄という集団心理が社会的手抜きを後押しします。

社会的手抜きの動機付け

  • 集団の中で自分だけが評価されないとき
  • 努力量に対して報酬が変化しない、努力が不要な環境のとき
  • 他者の存在が自分の緊張感を下げたとき

このような動機付けがあるとき、社会的手抜き(リンゲルマン効果)がおきます。これは、ハタラキアリの法則にも似ています。

以上が社会的手抜き(リンゲルマン効果)です。サボる人の心理と社会的手抜き(リンゲルマン効果)を学んだので、いよいよサボる人の隠された真実を探っていきます。

サボる心理と社会的手抜きを照らし合わせて、隠された真実を知れば、問題の解決策が見えてきます。

サボる心理「社会的手抜き(リンゲルマン効果)」に隠された真実

人がサボる心理を持つこと、社会的手抜き(リンゲルマン効果)が存在していることを顕在・潜在的に理解しているとき、人はサボります。これが、サボる人に隠された真実です。

 

それでは、以下で詳しく説明します。まず、社会的手抜き(リンゲルマン効果)の動機を次におさらいしましょう。

社会的手抜きの動機付け

  • 集団の中で自分だけが評価されないとき
  • 努力量に対して報酬が変化しない、努力が不要な環境のとき
  • 他者の存在が自分の緊張感を下げたとき

次にサボる心理(動機づけ)を次におさらいしましょう。

サボる心理(動機づけ)

  • どうあがいても自分だけが評価されない
  • どんなに努力をしてもそれに伴った報酬がない
  • 他者も同じようにサボっている

社会的手抜き(リンゲルマン効果)の動機付けと殆ど同じです。

以上のことからも分かるように、サボる人は、社会的手抜き(リンゲルマン効果)の隠された真実を顕在・潜在的に理解しているといえます。

年功序列が根強い日本で、ましてやエリート集団がいる環境の中で、自分が努力することが馬鹿らしいという集団心理が働いている真実を気付いています。年功序列の前で、真面目は馬鹿をみてしまうことを、根性論がもはや通用しないことを理解しています。

社会手抜きに隠された真実

社会的手抜きを理解している勘の良い人は次のことも気付いているはずです。

  1. 真面目
  2. 根性
  3. 努力

この3点が真に評価される場所は他にあるということ。

言い換えれば、自分の努力・真面目・根性が自分の評価に繋がる環境ではサボらず、そうでないところでは、力を抜いていると言えます。分かり易く言えば、自分の得意分野、或いは他のプラットフォームではサボっていないかもしれません。ソーシャルネットワーク、在宅ワーク、オンラインサロン等々、特に若い世代は積極的に行動しています。

社会的手抜きを理解した人は集団社会では適度にサボって、他の分野ではとことんサボっていないのです。また、その分野では全てが自分次第ということも承知のはずです。

以上がサボる人に隠された真実です。

まとめ

サボる心理「社会的手抜き(リンゲルマン効果)」に隠された真実

《サボる心理》

  • どうあがいても自分だけが評価されない
  • どんなに努力をしてもそれに伴った報酬がない
  • 他者も同じようにサボっている

《社会的手抜き(リンゲルマン効果)》

集団作業を行うとき、人数が増えるほど1人当たりのパフォーマンス値が落ちていく現象のことです。次の動機付けのときに起きる。

  • 集団の中で自分だけが評価されないとき
  • 努力量に対して報酬が変化しない、努力が不要な環境のとき
  • 他者の存在が自分の緊張感を下げたとき

《サボる人に隠された真実》

若者がサボる心理と社会の動機づけは殆ど同じです。それは、潜在・顕在的に社会的手抜き(リンゲルマン効果)の心理を理解しているということになります。

それはつまり、

  1. 真面目
  2. 根性
  3. 努力

が真に働く場所が他にあることを気付いているといえます。

ゼノン

他に稼ぐプラットフォームがあり、良くも悪くも自分次第という真実を知っているのかもしれませんね。。。

サボる人に隠された真実です。

以上でまとめとなります。

ネッコ
ネッコ

確かにそうかもしれないにゃん…。ところで、サボる人の心理と社会的手抜きの関係は理解したけど、雇用する側としてはなんとかやる気を上げるコツを教えてほしいところだにゃん。

 

ゼノン

分かりました。次回は、そんな職場や学校をサボっている人のやる気をあげる方法などをいくつかご提案させていただきます。

それでは最後までご覧くださりありがとうございました。

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