他人という線引きは「あなた」によります。家族や友だち、もしくは仕事の先輩や後輩。そして、ソーシャルネットワークサービス(SNS)。
よくよく考えてみてください。どこからが他人でしょうか。
あなたの周りには、たくさんの人がいます。誰かを救ったり誰かに救われたり、一人で生活していないはずです。それなのにどうしてでしょう。
「なぜ他人の悩みを聞きたくないのか」
誰もが目をそらしているその答えを仏陀の教えから出しました。
それでは、以下でご紹介します。
なぜ他人の悩みを聞きたくないのか
先に結論を言うと、他人の悩みを聞いたとき、あたかも自分が悩みを抱えているように考えてしまうからです。言い換えれば、自分がツラい悩みを抱えている錯覚を引き起こしているのです。特に共感能力に優れている日本人はこの錯覚に陥りやすく「他人の悩みを聞きたくない」となりやすい傾向があります。
例えば、役者さんたちが共感という「錯覚」からなかなか抜け出せないという感覚と同じです。その役を演じるということは「本人そのものになる」ということなので、役者さんによっては相当キツいでしょう。
このモヤっとした錯覚は、頭からなかなか離れづらいのが困ったところ。「他人の悩みを聞きたくない」というスイッチが入ってしまうのは当たり前なことかもしれません。頭で考えなくとも、なんとなく感覚で分かっているように思えます。
「ネガティブ思考な人からは距離をおけ!」
このようなフレーズを多くの人が共感してしまうのも納得がいきませんか。右を見ても左を見ても平然と人々が歩いているのは、みんな仲間外れにされたくないからです。しかし、前向きにも聞こえるフレーズにならって生活していると、ある日、フッとこう思う人が中にはいるでしょう。
「疲れた、消えたい」
自分のココロに耳をかさなかった結果です。もし、話せる人が周りに一人でもいたらまだ間に合うかもしれません。でも、悩みを話せる人が一人もいなかったらどうでしょう。
ところで、「成仏」という言葉を皆さんご存じでしょうか。仏に成ると書いて「成仏」となります。これを聞くと、今を捨てて楽になると思う人が中にはいるかもしれません。
しかし、仏陀(お釈迦さま)の教えによれば「成仏」とは次のようなことです。
「成仏」とは、生きている間に仏に成ること。
仏陀
さて、なぜ他人の悩みを聞きたくないのか。
「あなたは、どうでしょうか」
ここからお伝えすることは重要なポイントなのですが、
「他人の悩みを聞かないスイッチを入れるということは、自分の悩みを人に話せなくなるスイッチを入れるのと同じこと」というのを覚えておいてください。
今話したことを分かったとしても、それでも他人の悩みは聞かないという人がいるでしょう。それはそれでいいと思います。
なぜなら、悩みは話すことではないからです。悩みというのは「相談する」ことだからです。
ど、どういうことにゃ。一体どっちにゃ。
ボクも分からない。
そもそも「悩み」とは一般的に次のようなことです。
精神的な苦しみ、負担に感じること。そう感じさせるそのもの。
すなわち、悩みは自分のココロが生みだしているということです。
「そう感じさせるそのもの」というのも、結局は自分のココロが「これは悩みだ」と感じれば悩みになります。
例えば、悩みがあると言われて聞いてみれば、ダラダラとした日常の愚痴だった。本人からすれば悩みだろうけど聞き手からしたら精神的にキツイ「悩み」だった。
なるほど!悩みと愚痴のはきちがいのパターンにゃ。「なぜ他人の悩みを聞きたくないのか」の答えだにゃ。
それなら聞かないのもありかもな。「ネガティブ思考な人からは距離をおけ!」というのも分かるよね。でもリアルだと、自分がキツいときでも愚痴を聞かないといけないんだよな。
さて、それでは話しを戻しまして、悩みとは話すのではなく「相談する」についてご説明します。
「相談する」とは、ココロでキツいと思う悩みを自分の中である程度まとめてから最終的に相談することです。
想像してください。
あなたは今、恋人とショッピングモールにいます。そして、アパレル店に入りました。さんざん悩んだ末、あなたは最終的にAかBの2択に絞りました。この時点で、あなたの悩みはだいたい90%解決しています。そして、次のように恋人に相談します。
「ねえ、AとBどっちが良いと思う?」
なるほど!あくまで答えじゃなくてアドバイス(判断材料)をもらうということだね!
おもしろいにゃ!だけど、相手にとっては悩みのタネだにゃあ。
Aと言えば正解か?いやBかもしれない。どうするボク!正解率は50%!と、くれば!!「どっちも似合うと思うよ」と、なっちゃうよね。
悩みを「相談する」というのは、このようなことです。悩みを2択までしぼって「相談」しているからいいのです。
何が言いたいかというと、自分の悩みとまったく向き合わないで、相手にダラダラ話して答えを求めてはダメということ。
「あれどうかな」「これどうかな」「あっちなんかどうかな」「これはこれは」というように、全ての迷い(悩みの答え)を相手に求めてはいけないということです。
相手からすると、あなたに代わって悩むということになるので、「負担」を感じて距離を置きたくなります。
すなわち、「なぜ他人の悩みを聞きたくないのか」の答えがコレなのです。
悩みとは、生きていれば必ず人のココロに表れてくるものです。そして、それはツライことでしょう。しかし、自分の中の「悩み」とある程度しっかり向き合えれば成長することができます。
もし、今、あなたが悩んでいるのなら成長しようとがんばっているからです。
悩みは相談してもいいけれど、あくまでアドバイスとして受けとること。
なぜなら、悩みを解消する最終的な決定権を持っているのは「あなた」です。
さて、なぜ他人の悩みを聞きたくないのか。
もうすでにお気づきかと思いますが、ここまで話したことはボクの答えであって、あなたの出した答えではないです。
本当の答えはあなたの中にあります。
「種の起源」にある進化論で有名なダーウィンは、次のように言いました。
最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一、生き残るのは変化できる者である。
チャールズ・ダーウィン
人間は弱いです。だから「悩み」というツールを使ってワンランク上に成長するのです。
弱いから人は成長できる。そのパワーは「悩みのタネ」からだったんだね。
さてさて、ちょっと話しが長くなってしまいましたね。
ここまで目を通してくださった「あなた」へ伝えたいことがあります。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
まとめ
なぜ他人の悩みを聞きたくないのか。
- 理由
あたかも自分の悩みのように共感して「錯覚」に陥るから。
悩みと愚痴をはきちがえて捉えている可能性がある。
悩みを聞くことは相手にとって負担。 - メリット
悩まなくていい。 - デメリット
悩みを聞かないと、悩みを話せない。 - 悩みの誤解
悩みは自分の中で生まれるもの。
悩みは話すのではなく、相談するもの。
悩みは成長するパワーの源。 - 悩みの解消法
悩みを自分の中である程度まとめてから「相談する」こと。
悩みは話すのではなくて相談する。アドバイスとして受けとる。 - 答え合わせ
悩みを解消する最終的な決定権を持っているのは「あなた」。
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