人生最初の記憶がウソって本当!?

ココから
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自分の人生で最初の記憶は覚えていますか?

ある研究の報告で約6300人に聞き取り調査をしたところ、およそ40%の人が2歳以下、約14%の人は1歳以下に「人生最初の記憶」を覚えていると答えたそうです。

さまざまな記憶の研究報告によれば、人の最も古い記憶は平均4歳と6ヶ月とされています。ということは、それ以前の記憶は自作自演か、「誰かに作られた記憶」ということでしょうか?

今回は、人生最初の記憶がウソか、本当なのかを調査しましたので、ご参考までにどうぞ。
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人生最初の記憶がウソって本当!?

言語習得をしていない2歳以下の記憶をずっと大人になっても覚えているのは難しいですが、3歳頃に抱いた「人生最初の記憶」であれば、年齢と共に曖昧になりつつも、覚えていることが出来るようです。そのため、人生最初の記憶はウソではなく本当のようです。

しかし、人生の「最初の記憶」はフィクション(ウソ)の可能性が高いと言う報告もあります。数ある研究報告によれば、次のようなことが判明しています。

2歳以前の記憶は、言語習得なしでは保持することが難しいと化学的に示されているため、人は周りの親戚や家族から聞いた話や写真といった情報を頼りに、あたかも人生の「最初の記憶」として作っている、フィクションの可能性が高い。

海外の大学の研究チームは、11歳から100歳までの参加者6600人に「最初の記憶」と「当時の年齢」について質問をしました。加えて、「自分が直接経験した記憶」でなければいけないことを強調して尋ねます。

すると、約40%の参加者が「当時の年齢」の質問に対して、生まれて9ヵ月から12ヵ月が「最初の記憶」と回答する結果となりました。

つまり、約40%もの人が「フィクション記憶を抱いているということ」になります。

研究チームらは、この結果の信憑性を確かめるため、更に、オンラインで約2500人に尋ねてみました。すると残念ながら、やはり2歳以前の記憶は、つなぎ合わせて創作された「最初の記憶」であることが判明しました。

研究チームは、このことを、化学的な根拠を説明した上で「最初の記憶がフィクションである」と参加者に伝えました。しかし、不思議なことに、殆どの参加者はこの事実を受け入れなかったようです。また、信じなかった参加者の割合は、中年以上の年齢が多かったようです。

何故、このような現象が起きたの?

それは、「最初の記憶」がその人の現実や人生観に影響を与えているからのようです。

確かに、参加者の性格や意志、人生の軸が「最初の記憶」と関係しているとすれば「あなたの最初の記憶はフィクションの可能性がある」と言われたら受け入れがたいですよね。

そもそも人生の「最初の記憶」は存在しない?

それでは、人生のホントの「最初の記憶」は存在しないのでしょうか。結論から言えば人生の「最初の記憶」は存在するようです。ただその記憶は、時間が経つに連れて曖昧になるか、忘れてしまうようです。

赤ちゃんの頃に経験した記憶を覚えていないことを「幼児期健忘」と呼びます。そして、大人になってもギリギリ覚えている記憶は「約3歳頃までの記憶」とされており、3歳以下の早期に形成された記憶を「自伝的記憶」と呼びます。

人生の「最初の記憶」はどうやって証明するの?

2歳以前の記憶は言語習得なしでは保持することが難しいと化学的な研究で示されていることが分かっていますが、家族と過ごした過去の出来事はあるはずです。

結論から言うと、自伝的記憶の証明ができれば、最初の記憶(幼児期健忘)も証明したことになるようです。海外の大学の自伝的記憶に関する興味深い研究がありました。

・研究の内容

彼らは、3歳から7歳の子どもを対象に6つの質問をしました。
動物園に行った日や幼稚園の入園の日など、家族との過去の出来事に関する回答を記録。その後、5歳、6歳…と年齢が上がる度に家族同席で同じ質問をしたようです。

結果として、5歳から7歳までの子どもたちは、彼らが3歳の頃に話した出来事の60%を記憶しており、8歳、9歳の子どもは約40%しか最初の記憶を覚えていなかったようです。

しかし、面白いことに、年齢が上がるにつれて大人でも理解できるように事細かに内容を話してくれたようです。

・研究の結果

研究者らは、幼児期健忘(幼い頃に体験した記憶を忘れること)は、7歳頃から始まることを示唆し、5歳から7歳までの曖昧な思い返しが「検索が引き起こす忘却(大人に分かるように話すこと)」が、自伝的記憶の忘却を促進させていると話していました。

・実験の発見

興味深い発見として、3歳の子どもの頃に、母親から「何があったかもっと詳しく話して?」と質問を促すようなことをされた子たちは、自伝的記憶をより詳しく思い出せたようです。

しかし、大人になるにつれて、自伝的記憶と人生の「最初の記憶」は弱くなっていくようです。

まとめ

人生の「最初の記憶」についてご紹介しましたが、皆さんは最初の記憶は覚えていますでしょうか?
「うーん、ここまでの話しを聞いて、覚えている!なんて言ったら変かな?」という声が多いかもしれませんね。

ですが幸運なことに、人生の最初の記憶となる「自伝的記憶」の出来事は、大人になっても覚えている可能性がゼロではなさそうなので面白かったですね。

まあ、その記憶は、どんどん知識が付くに連れて、キレイに装飾されたもので、クリアな記憶ではないとも言えますが。。。(泣)

とは言え、むしろキレイな思い出なら、そのままでいいかもしれませんね!

今回の話が、あなたの楽しかった過去の記憶を思い返す機会となれたら嬉しいです。
それでは、最後までご覧くださりありがとうございました。

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