呪術とは?種類と歴史上の呪術師とは何者?
呪術研究の先駆者ジェームズ・フレイザーは「呪術」は観念連合作用と考え、2種類に分類しました。彼の説から「術の種類・歴史上の呪術師」「現代の呪術と呪術師」を探っていきます。
【本記事で分かること】
- フレイザーの呪術の定義
- 呪術とは潜在意識?
- 安倍晴明は呪術師?現代の呪術師とは?
以下参考にどうぞ!
呪術とは?種類と歴史上の呪術師とは?
呪術研究の先駆者フレイザーは、「呪術」とは「観念連合」の作用だと考えて、「疑似科学」と呼んでいました。因果関係を適切に捉えたものを「化学」とし、誤認されたものが「呪術」という考えです。
以下のようなことを指します。
※観念連合とは、ある物事を観察したときに、別の物事と結びつけて考えることです。
彼は正しい因果関係を「化学」と考え、誤った関係を「呪術」と説きました。正誤はあるにせよ、この2つには同じ「因果関係(観念連合)」の作用があると考えたのです。一方、宗教に対しては「自然及びに人間生活を左右し、支配する、人間以上の力」と定義しています。科学や呪術が「因果関係」を持つのに対して、宗教はそれを超えた力に対する人間の態度と説いています。
そして、宗教と呪術を次のように分別しています。
- 宗教…超自然的力を前に、人格的に捉える傾向がある。願いや請求に応じることを期待し、崇めてへりくだる姿勢をとる。
- 呪術…ある対象物を非人格的、潜在意識力として捉える傾向がある。術者が上に位置し、呪術の道具を用いて対象を操作しようとする姿勢がある。
また、歴史的起源にも次のように考えました。
昔の人類は呪術で生活を営んでいたが、その無力さにある日気づいてしまった。雨乞いをして作物豊潤の願いは叶わない。自己の無力さに気づき、自分以上の力を持つ前に頭を垂れることが正しいと理解した。
上記から、呪術の時代は幕を閉じ、宗教の時代へと移ったと考えました。
さて一旦、話をまとめて結論します。
結論:
現世において「呪術」は目に見えない力(潜在意識)の下で存在しており、社会に影響力を及ぼしていると考えられます。「オバケ・霊」の存在は「潜在意識」に住んでいると言えます。
潜在意識をコントロールできれば、理想の現実は「実現可能」ではないでしょうか。
つまるところ、
潜在意識の存在を肯定して、「呪術・儀式・霊」などを否定することは難しいのではないかと思うところです。
潜在意識を具現化した呪術の例で言えば、こっくりさんではないですか?
先駆者フレイザーの呪術の種類
感染呪術:
感染呪術とは、文化人類学者ジェームズ・フレイザーが定義した、人類学において「呪術」の性質を表す言葉です。別名、感染魔術とも呼ばれます。
一度接触したもの、或いは、元々一対だったものは、遠隔地にいても相互に作用するという「接触の法則」のことを指す。その法則の基、ある対象の着衣、爪、髪、歯などを呪術に用いると、その対象が影響を受ける、若しくは与えられるという考えのこと。
具体例:
- 日本では、ひとりかくれんぼとかでしょうか。
- 藁人形でも対象物を用いれば感染呪術です。
類感呪術
呪術をかけたい対象に似ているもの(人形など)を使ってかける呪術のこと。類似したものは互いに影響しあうという「類似の法則」の基、広く世界で使われている(類は友を呼ぶ)。
具体例:
- 日本の場合は、丑の刻参りが類感呪術に当たります。
- てるてる坊主…太陽の象徴として吊るすことで、本物の太陽を出そうというものです。
- 「海草を食べると髪が黒くなる」、海草が「髪」に似てるというものです。
類感呪術では、因果関係が影響します。
日本神話の三種の神器「勾玉」もそう考えられているようです。
呪術ってつまり何?
超自然的・神秘的な力を借りて、望む事柄を起こすこと。魔法と同じ意味。そして、呪術とは、因果関係で成り立っているようです。そして、良い結果、悪い結果の両方をもたらすために行われるものです。
潜在意識を洗脳することだと思います。
- 悔しい→本気で取り組む→成功する→嬉しい→3.へ。
- 嬉しい→何もしない→失敗する→悔しい→4.へ。
- 嬉しい→何もしない→失敗する→悔しい→次は?
- 悔しい→もう一度取り組む→成功する→嬉しい→次は?
その感情を抱いてどう次にバトンを廻すか。強く願った方向に実現するように潜在意識は自然と働きます。
突然ですが、「引き寄せの法則」ってご存じでしょうか?
これは潜在意識の変化から起きるものです。
※「引き寄せの法則」は、一般的に抱く夢のような魔法ではないです。
本当の引き寄せの法則は潜在意識の働きです。その法則を理解すれば、最初から見えているのに見えてなかった情報が見えてきます。
さて、少し脱線しましたが、
呪術とは上記を踏まえて、全てが対象ではないでしょうか。
因果関係、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、潜在意識、思想、行動。
そして、
陰/陽、どちらにも転じます。
そういえば
陰陽道を学び陰陽寮(国家機密機関)で活躍した陰陽師といえば安倍晴明です。式神を仕えさせて自宅の門を閉めた話で有名ですね。
因みに、彼は陰陽師であり呪術師でもあります。
そして、陰陽師とは今で言うと、
国家機密機関で働く超エリート頭脳集団のことです。
呪術は、因果関係であり、陰にも陽にも転じるとすれば、私たちの世界は呪術で成りたっているようなものですね。
具体例:
- 除夜の鐘(因)→煩悩を祓い清める(果)
- お守り(因)→気持ちを強く持つ(果)
- 英語の授業(因)→英語圏の憧れ(果)
現代の呪術師は、
- 友人・仲間
- 先生・講師
- 図書館・映画館・美術館
潜在意識に呼びかける呪文が本には、たくさん書いてます。
現在は、本<SNSに傾いてますけれど…
まとめ呪術とは?種類と歴史上の呪術師とは何者?
1.フレイザーの呪術の定義とは
呪術研究の先駆者フレイザーは、「呪術」とは「観念連合」の作用だと考えて、「疑似科学」と呼んでいました。因果関係を適切に捉えたものを「化学」とし、誤認されたものが「呪術」という考えです。
2.呪術とは潜在意識?
呪術とは潜在意識の洗脳の働き方。良いにも悪いにも転じる。
3.安倍晴明は呪術師?現代の呪術師とは?
安倍晴明は陰陽師であり呪術師。現代の呪術師とは全てであり、世界は呪術と言える。
以上でまとめとなります。
最後までご覧くださりありがとうございました。
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