自然哲学者ゼノンとは?パラドックスと結局言いたかったことを説明

哲学
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自然哲学者ゼノンとは?パラドックスで結局言いたかったことを説明

古代ギリシャに自然哲学者ゼノンという人がいます。また、ゼノンという人物は、ソクラテス以前と以後に同名で存在します。今回は、ソクラテス以後に登場するエレア学派のゼノンを紹介します。そして、エレアのゼノンと言えば、パラドックスで知られています。しかし、その内容は何となく理解できて、何となく分からないのが正直なところです。なので、自然哲学者ゼノンと、彼がパラドックスで結局言いたかったことを説明していきたいと思います。

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自然哲学者ゼノンとは?

別名エレア派のゼノンとも呼ばれる自然哲学者ゼノン(紀元前490頃‐430年頃)とは、南イタリアの西海岸に位置する小都市「エレア」生まれで、後で説明する「ゼノアのパラドックス」で矛盾の論理を発明した人で有名です。小都市エレアに生れたのでエレアのゼノンと区別されます。

因みに小都市エレアは、紀元前540年頃にイオニア人が開拓した都市です。紀元前515年頃に生れた哲学者パルメニデスがゼノンの師で、同時にゼノンは彼の愛人でもあったと言われています。パルメニデスの学派はエレア派と呼ばれます。そして、古代ギリシャの哲学者ソクラテスの弟子であるプラトンによれば、ゼノンは彼の師パルメニデスのエレア学派を批判する人々に向けて、エレア派を庇うために書物を記したとされます。

ゼノンは、存在を一とするパルメニデスの説に対し、存在を多と主張する人達を論破するために書物を執筆したとプラトンが記しています。その方法は、批判する人の論を一度聞き入れ、その過程から生まれる「矛盾」の帰結を説明するもので、間接的に論破するという方法でした。

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パラドックス

ゼノアのパラドックスは、運動や変化、そして時間などの哲学上の難問を掲示したことで知られています。以下に代表的なものを紹介します。

1.アキレスと亀/二分法

俊足のアキレスとのろまのがいます。この時、亀はアキレスより10メートル前方にいると仮定し、そこを地点Aとします。アキレスと亀が歩きだしたとき、アキレスは亀を追う形になります。アキレスが亀のいた地点Aに着きますが、亀は地点Aより少し進んだ地点Bにいます。更に、アキレスが地点Bについても、亀は少し進んだ地点Cにいます。

上記の要領で繰り返してもアキレスは亀に「無限」に追いつけない、つまりそこには「運動が存在しない」ということです。アキレスと亀を例に使ったパラドックスです。

2.飛ぶ矢は静止している

物体が空間の一点にあるとき、それは「静止」しているというパラドックスです。飛んでいる矢は常に空間の一点に存在しているということは、飛ぶ矢は静止しているとも言えます。つまり空間の一点に存在し、尚且つ同時に存在しないというお話です。

以上が代表的なゼノンのパラドックスです。

しかしながら、ゼノンはパラドックスを用いてエレア派を批判する人に結局何を言いたかったのでしょうか。同様に、現代の私たちの視点でゼノンのパラドックスって結局何を言いたかったのでしょうか。以下で詳しく説明したいと思います。

結局言いたかったこと

ゼノンがパラドックスで、エレア派を批判する人達に結局言いたかったことは、「実在するものが世界の全てであり、変化も運動も存在しない」ということです。運動は存在しない、という運動不可能論です。

運動不可能論を通してゼノンは、師である哲学者パルメニデスのエレア派を批判する人を論破するためにパラドックスを説いたのです。

パラドックスで登場した「アキレスと亀」の話を考えると確かに納得してしまいます。しかし「無限」に追いつけないと説きましたが、普通に考えるとアキレスは亀にいつか追いつきます。この思い込みにトラップを仕掛けたのです。亀の進んだ地点に辿り着く回数の無限と時間と距離の無限を混沌させたのです。有限という世界にいきなり無限の概念を入れられると混同して考えてしまいます。

ゼノンのが伝えたかったことは、

「多くの批判をすることはただの押し付けの思考「有限」であって、同じ思考の繰り返しの無限だから意味のないものだ。お互いの意見を交わして真理へ近づこじゃないか。」

と言ったところでしょうか。

エレア派のゼノンは、二つの交わらない意見や矛盾、無知を討論することで高次の認識、真理へと導こうじゃないかと説きました。

のちにゼノンのその矛盾を超えることで真理を成し遂げようとする技術は弁証法、問答法と呼ばれます。アリストテレスはゼノンの技術を「ディアレクティケ」と呼び、ゼノンがこれを発明したと言います。ディアレクティケとは、ギリシャ語で弁証法のことを指します。

まとめ

自然哲学者ゼノンとは?パラドックスで結局言いたかったことを説明

  1. 自然哲学者ゼノンとは?
  2. パラドックス
  3. 結局言いたかったこと

自然哲学者ゼノンとは南イタリアの西海岸に位置する小都市「エレア」生まれで、後で説明する「ゼノアのパラドックス」で矛盾の論理を発明した人で有名。

小都市エレアに生れたのでエレア派のゼノンと呼ばれた人。パラドックスの代表なものに、「アキレスと亀」「二分法」「飛ぶ矢は静止している」がある。

結局言いたかったことは、「多くの批判をすることはただの押し付けの思考『有限』であって、同じ思考の繰り返し『無限』だから意味のないものだ。お互いの意見を交わして真理へ近づこじゃないか。」、そう思われる。ゼノンは、批判する人の論を一度聞き入れ、その過程から生まれる「矛盾」の帰結を説明し、間接的に論破するという弁証法を発明した。

以上でまとめです。

最後までご覧くださりありがとうございました。

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